エムディ先生がご逝去されました

世界乳幼児精神保健学会名誉会長のロバート・エムディ先生が2021年7月21日に亡くなられました。

 

2018年秋に日本乳幼児精神保健学会FOUR WINDS旭川大会の外国招聘講師として来日され、その翌年末期癌転移が判明し療養中でした。享年86歳。

エムディ先生は、米国コロラド大学精神科教授ルネ・スピッツの赤ちゃんの感情研究を継承し、進化論的心理生物学的発達研究の手法で、「情動自己核」「情動応答性」等、精神分析の早期人格発達の解明を膨大な実証研究により遂行されました。

土居健郎の「甘えの構造」の間主観的非言語的意義をいち早く認め、国際精神分析学会の中に「自己ego」を越えた「私たちwe-go」こそが人間の本質であるという関係性の視点を切り拓かれました。

日本の私たちは1980年代から臨床家も発達研究者も先生のご指導を受けています。

 

2018年の来日はエムディ選集「精神分析と乳幼児精神保健のフロンティア」(金剛出版)の出版記念の時に一致しました。

 

今年の7月国際精神分析学会賞を受賞され、亡くなられる直前に収録されたメッセージにおいて、精神分析は今後未来科学を統合する役割をもつ、と述べられました。

合掌 

日本乳幼児精神保健学会会長 渡辺久子